この記事にネタバレは含まれませんので、ご安心ください。
2023年8月31日からNetflixにて配信が開始された実写版「ワンピース」
全話視聴した上で、全体の感想をお話ししていきたいと思います。
結論から言うと、、、
とても面白かったです!!
実写ならではの描写、原作を尊重しつつも、新しいワンピースの世界がそこにありました!
あらすじ
海賊王ゴールド・ロジャー。彼が死に際に放った一言は、人々を海へ駆り立てた。「ひとつなぎの大秘宝ワンピース」を求めてまた、一人の少年も旅立つのであった。
記録樹立
実写版「ワンピース」は、配信からわずか4日で、1850万回の視聴回数を記録し、84カ国で一位に輝きました。これは歴代の記録保持者、強コンテンツである「ストレンジャーシングス」や「ウェンズデー」などを越えています。すでにシーズン2の制作が決定しており、Netflixの最有力コンテンツになることは間違いなし!この時点で、将来が約束されたようなもの。面白い作品だとしても、視聴回数が振るわず、お蔵入りになることは大いにあります。海外ドラマは、人気がなければ問答無用で打ち切りになるので、これは本当に嬉しいニュースです。
製作スタッフ
制作総指揮
“尾田栄一郎”
世界的な人気を誇る「ONE PIECE」の作者。1997年から週刊少年ジャンプにて連載開始。「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されています。国内累計部数4億1000万、全世界累計部数は、5億1000万部を突破。2000年に公開された劇場版第一弾「ONE PIECE ワンピース」から「ONE PIECE FILM RED」まで15本の映画化がなされています。また、漫画やアニメだけでなく、USJの「ワンピース・プレミア・ショー」や歌舞伎、アイスショーとして楽しまれるなど形を変えてたくさんの人々に親しまれています。
“スティーブン・マエダ“
アメリカの脚本家兼プロデューサー。「ハーシュ・レルム」「Xファイル」「CSI:マイアミ」「L OST」「デイ・ブレイク」など数々の脚本を執筆しています。「ライ・トゥー・ミー嘘は真実を語る」ではエグゼクティブ・プロデューサーを、「CSI:マイアミ」では、スーパーバイジング・プロデューサー、「LOST」では共同エグゼクティブ・プロデューサーを担っていました。彼は、2006年に全米脚本家組合賞ドラマシリーズ脚本賞を受賞されています。2007年にも同じ賞にノミネートされていました。
“マット・オーウェンズ“
自他ともに認める「ワンピースファン」です。Marvelの「ルーク・ケイジ」や「エージェント・オブ・シールド」の脚本を担当していました。日本の漫画やアニメが特に好きなようで、NARUTOグッズなども愛用しているようです。Youtuberの方達のチャンネルに出演し、質問に答えたりと真摯に作品と向かい合ってる真剣さが伝わってきます。
監督
“マーク・ジョブスト監督“
Marvelの「デアデビル」やNetflixの「ウィッチャー」そして、「ハンニバル」などの人気作品に携わってきています。鑑賞後にそのことを知り、この作品の出来に納得をしてしまいました。連なる作品は、どれもとても完成度が高く、上質で面白い作品たちばかりです。
制作スタジオ
“トゥモロー・スタジオ“
プロデューサーは、マーティ・アデルスタインとベッキー・クラメンツ。「プリズン・ブレイク」を手掛けたスタジオで、2005年から放送が始まり、2009年に最終章のシーズン4で幕を閉じた作品です。(2017年に新シーズンが放送されましたが、筆者はこのシーズンだけ鑑賞していません。)
あらすじ
天才的な頭脳を持つ主人公のマイケル。無実の罪で捕まった兄を助けるため、難攻不落の刑務所に自ら入所し、共に脱獄を試みる。
全身に刑務所の地図をタトゥーとして入れていたのがインパクト強いですね。最終シーズンは、謎の組織との戦いで刑務所は関係なくなっていきますが笑
そんな大人気シリーズを手掛けたスタジオなら安心!と言うわけでもありません!
同じく漫画の実写化と言う点では、「カウボーイビバップ」が大コケしています。もちろん同じ末路を辿る危険も潜んでいました。どちらへ転ぶのか不安だった部分もありましたが、今となっては、その心配を蹴散らすかのような高評価の嵐です。
細部まで精巧な世界観
制作費は一話あたり、、、
一話あたり!?
1800万ドル約26億円ということで、破格の予算がかけられているのは間違いありませんね。
セット
ローグタウン、シェルズタウン、バギーサーカス、シロップ村にバラティエ、そしてアーロンパーク。セットの作り込みやこだわりが凄まじいです。
メリー号の上に、ルフィが座っている姿を実写で観られる日がくるなんて思いもしませんでした。
ワンピースの”オタク達“、おそらく尾田先生に選び抜かれた精鋭達がとてつもない時間と愛をかけて作り上げた本作。至るところに小ネタが盛り込まれています。もはや、誰がそんなところを見るんだという細部にいたるまで、ワンピースの世界を徹底的に、徹頭徹尾再現していました。もちろん、初めて「ワンピース」の世界に浸る人も楽しめます。その上で、漫画やアニメからのファンも、コア層からも楽しめる作りを目指したのではないでしょうか。
衣装
衣装の作り込みも素晴らしいです。尾田先生の描かれた扉絵や冊子、初期デザインから広く取り入れています。質感や薄汚れた感じを醸し出していたりと、こだわりも感じられます。見ているだけでもユニークで奇抜な衣装や小道具の数々を楽しめますよ。
CGや音楽
ルフィやバギーなどの悪魔の実の能力者の描写は素晴らしく、まったく違和感がありません。特にバギーの能力は完全再現されていましたね!近海の主の質感や迫力、海の描写なども力が入っていました。
全話鑑賞した後は、オリジナルのテーマ曲にも愛着が沸いていました。曲名が「富 名声 力」ってカッコ良すぎます!また、それぞれのキャラクターの登場や背景に流れる曲もイメージにピッタリでした!もちろん、アニメお馴染みの曲も聴くことができます。その使い方も最高でした!
キーワードは夢
原作の「ワンピース」も、夢というキーワードはよく出ますが、実写版では、より強調されていたような気がします。誰もが簡単に夢を追えるわけわけではない。夢を持っていても行動しなくては意味がない。夢にくすぶるな。人や場所に縛られず、自分で夢を切り拓け。笑い、泣き、楽しく鑑賞しながらも、キャラクター達がこちらに語りかけてくる心強いメッセージも感じられます。
物語の中にもちろん好き嫌いはあると思いますが、誰が見てもある一定の面白さを保っていたように思います。とてつもない愛を感じました!
まとめ
個人的に嬉しいのは、海外ドラマの黄金時代と呼ばれた「LOST」や「プリズン・ブレイク」などの製作陣が関わっているということ。また近年、良質な作品に携わった経験のある監督が手掛けるということ。そして何より、尾田先生が監修を担っています。「面白くなければ、世に出さない」とおっしゃっていた通り、海外ドラマとしての出来栄えは最高峰だったと思います。「ワンピース」を愛するスタッフ達が何度も話し合いを重ね、自信を持ってファンに出せる最高のものを作ろうと精進していたのが伝わってきます。