映画「ジュラシック・ワールド 復活の大地」シリーズの進化を見届けろ!これは、もはやモンスター映画だ!

映画

この記事は、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

スコア : ⭐️⭐️⭐️⭐️

パニック映画として非常に楽しい作品でした!

映画情報

  • 『ジュラシック・ワールド 復活の大地』
  • 公開日:2025年8月8日(日本)
  • 監督:ギャレス・エドワーズ
  • 脚本:デヴィッド・コープ
  • 製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー
  • 製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ、デニス・L・スチュアート、ジム・スペンサー
  • 撮影:ジョン・マシソン
  • 美術:ジェームズ・クライン
  • 衣装:サミー・ディファー
  • 編集:ジャベツ・オルセン
  • 音楽:アレクサンドル・デスプラ
  • 視覚効果:デヴィッド・ビッカリー
  • 出演者:スカーレット・ヨハンソン、マハーシャラ・アリ、ジョナサン・ベイリー、ルパート・フレンド、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、ルナ・ブレイズ、デビッド・ヤーコノ、オードリナ・ミランダ、フィリッピーヌ・ベルジュ、ベシル・シルバン、エド・スクライン他

あらすじ

スパイ活動経験を持つゾーラ・ベネット率いるチームは、心臓病治療に革命をもたらす可能性のある「希少な生命救済剤」の研究のために「世界最大級の恐竜」3頭の遺伝子サンプルを採取するというミッションに挑む。しかし、その途中で遭難信号をキャッチしたゾーラたちは、彼らの救助に向かうことに。

ネタバレなし感想

正直なところ、ジュラシック・ワールドは3作目で興味を失っていて、今作も観に行くつもりはありませんでした。ただ、モンスター映画好きの母が「観たい」と言うので、付き添いで観に行ったんです。

…が、いや、面白かったんだが!

もちろん、シリーズの原点である『ジュラシック・パーク』や、『ジュラシック・ワールド』の1作目には及ばないと思います。余計なひねりや複雑さではなく、「これが観たいんだろ?」という潔さで恐竜エンタメをしっかり見せてくれた感じが、期待をしていなかった分、いい意味で裏切られました(笑)

ちなみに母親は、ビビり散らかしておりました(笑)

ゲーム感

海・陸・空、それぞれのエリアで最大級の恐竜のDNAを採取するというミッション設定は、「何をすれば物語が進むのか」がハッキリ伝わるし、まさにゲーム的なワクワク感がありました。

というか正直、「これ、ポケモンですか?」とツッコミを入れたくなるようなタイプ分けがあまりに明快すぎて、むしろ気持ちよかったです。

しかも「生きた恐竜の血が必要」という条件が加わるので、恐竜に近づかなくてはならないという緊張感もプラスされています。

迫力の映像

やはり、大迫力の恐竜たちが美麗なCGで暴れ回る姿を、しかも一流の俳優たちの演技とともに“嘘くさくなく”堪能できる映画というのは、数少ないですよね。
その意味で、この「ジュラシック・シリーズ」は、なんだかんだで今も重宝される貴重なシリーズだと改めて感じました。

物語の構造自体は、B級映画のようなシンプルかつバカらしさもあるのに、“B級”にはならない。それを支えているのが、圧巻の映像美と、実力派キャストによる説得力ある演技なのだと思います。

正直「もういいかな」と思っていても、観てみるとやっぱり面白い!その安定感が、このシリーズの魅力なのかもしれませんね。

まとめ

「ジュラシック・パーク」や「ジュラシック・ワールド」のあくまでも恐竜の復活というロマンを超え、もはやモンスター映画と化した部分は否めませんが、それでもパニックムービーとして、一定の面白さは確保されていたように感じました。

ネタバレあり感想

ここからは、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

遭難した家族

予期せぬギャップ

海のシーンでは、モササウルスに襲われた家族のエピソードが描かれます。父親と年頃の娘とその彼氏、そして幼い妹。
中でも、私が一番印象に残ったのは、彼氏のキャラクターです。

登場時の彼は、正直まったく好感の持てないタイプでした。ちゃらんぽらんで責任感もなく、「あー、真っ先に恐竜に食べられそうなやつだな」と思って観ていました(笑)

ところが、彼女が海で命の危機に陥った瞬間、迷いなく浮き輪(?)を手に海へ飛び込み、助けに行く姿を見て、そのギャップにグッときてしまいました。見た目や第一印象に反して、いざというときに動ける人間のカッコよさ!その部分に意外にも感動してしまいました。

ダメな男に変わりはないのですが、「ちょっぴり見直した」という感じですね。

ドロレス

イザベラが出会い、リュックに入り込んで以降、行動を共にする小さな恐竜アキロプス

私はてっきり、「この子は恐竜の子どもで、どこかで母親が追いかけてきて再会するのかな?」もしくは、ピンチの場面で巨大な“母親アキロプス”が現れて助けてくれる的な展開を勝手に期待してしまっていました(笑)

実際は、ドロレスは成体サイズの恐竜で、これ以上大きくもならなければ、親が出てくることもないと後で知りました。なんというか、物語の中のぬいぐるみ的な可愛さだけでしたね。

ゾーラとダンカン

次に印象的だったのは、ゾーラとダンカンの傭兵コンビです。

遭難信号を受けたとき、彼らは迷いなく進路を変え、救助に向かう決断を下します。任務優先ではなく、人命を第一に考える姿勢が観ていて気持ちがいい。

終盤、トンネルを通って逃げようとする家族の声に反応して恐竜が接近してしまう場面では、ゾーラが自らトンネルに入り、家族を助けるという勇敢な行動を取ります。

そしてダンカンも、自分を犠牲にして仲間や家族を逃がすという選択をします。ここで「感動のお別れ」として描かれていたら、正直ちょっと“お涙ちょうだい”に寄せすぎた印象になったかもしれません。

しかし、彼が生還したことで“命を張る覚悟”を見せつつ、無駄死にはさせない”という演出個人的にはよかった思います。自己犠牲の感動に頼らず、地に足のついたヒーロー像が描かれていたと思います。

近年、キャラクターの死を“感動の演出”として使う作品が多いように感じます。もちろん、キャラクターの生きざまを描き切ったうえでの死であれば、心に残るのですが、「泣かせるために死なせる」ような演出は、個人的に好きではありません。

その点、この作品では、ダンカンは命をかける覚悟を見せながらも、生還するという選択がされていて、“感動の押し売り”ではなかった部分が、個人的にはプラスに働きました

ルーミス博士

ルーミス博士は、かつての登場人物であるブラント博士の弟子という設定。シリーズファンとしては、名前が出てきただけでもちょっと嬉しくなる人物です。

彼は、恐竜の知識は豊富だけど、冒険に関しては完全に初心者。いわゆる“巻き込まれタイプ”のキャラクターです。ブラント博士やマルコム博士のような恐竜の知識を武器に場を主導するのではなく、あくまで後方から支え、時に怯えながらもついてくるタイプといった感じ。

専門家というより、“恐竜が好きすぎてここに来ちゃった人”のような、オタクっぽさと素朴さが混ざったキャラクター性が非常にチャーミングでした。

D-レックス

おそらくT-レックスをベースに、他の捕食恐竜や異種のDNAを掛け合わせることで生まれたD-レックス、そしてラプトルとプテロサウルスを組み合わせたようなハイブリッド恐竜など、今作に登場する“恐竜”たちはもはやその枠を超え、モンスターと呼ぶにふさわしいおぞましい存在として描かれています。

今作の監督は、『ゴジラ』で知られるギャレス・エドワーズ監督。彼の作品に特徴的な「巨大生物の不気味な存在感」や「異形で不自然なシルエット」は、今作のD-レックスや他のハイブリッド恐竜にも強く反映されていて、どこかムートーを彷彿とさせる昆虫的でグロテスクな造形も印象的でした。

ただ、このシリーズが元々描いていた恐竜というロマン、それに、まだ恐竜の原型を保っていた「インドミナス・レックス」や「インドラプトル」と比べるとこのデザインに関しては、賛否が分かれそうなポイントだと感じました。

くるみ
くるみ

私はエイリアン?怪獣映画?と心の中で呟いていました(笑)

最後に

旧シリーズらしさは失われつつありますが、スリル満点なモンスターパニック映画として、とても楽しめました!

公開から初週にかけて、全世界で約3億1800万ドルを記録し、シリーズ歴代2位という好成績を残しています。制作費を上回るヒットとなり、国際市場でも非常に好調なことから、続編製作はほど確実にあると言えるのではないでしょうか!

特にゾーラ、ダンカン、そしてルーミス博士は、続投しそうな気がしますね!もし次回作で、“モンスター化した生物を、恐竜たちが協力して倒す”ような展開があれば、それはそれで楽しみな気がしています!

兎にも角にも、夏休みにぴったりな映画だと思うので、友達とワイワイ観に行って楽しめるタイプの映画だと思いますよ!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました