ミステリー界の“どんでん返し帝王”ことハーラン・コーベン。
彼の作品は、謎が謎を呼び、気づけば自然とのめり込んでしまう…そんな魔法に満ちています。
登場人物たちの周囲で起こる不可解な出来事、警察の捜査によって少しずつ明かされていく真実、そして物語が二転三転と反転していく展開。
そのすべてが、彼の物語を唯一無二のサスペンスへと仕上げています。
今回は、そんなハーラン・コーベンの作品を原作としたドラマシリーズを紹介していきます。
ミッシング・ユー
刑事カット・ドノヴァンは、ある青年から“母親が突然姿を消した”という失踪事件の捜査を依頼される。調査を進める中で、彼女自身の過去とも向き合うことになる。カットはかつて婚約者に失踪され、さらに警官だった父親も不可解な状況で命を奪われていた。
| 原題 | Missing You |
| 制作国 | イギリス |
| 公開年 | 2025年 |
| ジャンル | ミステリー/サスペンス/ドラマ |
| 監督 | アイシャー・サホタ |
| キャスト | ロザリンド・イレーザー アシュリー・ウォルターズ |
消えた婚約者と父の秘密
- 依頼された「青年の母親の失踪」と、カット自身が抱える「婚約者の失踪」「父親の死」という過去が絡み合っていきます。
- 誘拐・詐欺に関わる犯罪ネットワークが暗躍しており、単なる行方不明事件ではない社会的な闇を描いたスリリングなサスペンス。
- 全5話とコンパクトなので気軽に見られるのが魅力。物語は静かに進んでいきますが、テンポもよくてサクサク楽しめます。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★☆☆☆ | 信じていた家族や友人の“裏の顔”が明かされる展開。大きな衝撃というより“静かな驚き”が味わえる。 |
| テンポ感 | ★★★☆☆ | 全5話のコンパクトさもあって、ダラけるシーンが少ない。一気見しやすいテンポ感。 |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 組織ぐるみの誘拐・恐喝が背景にあり、サスペンスとしての緊張感はしっかり。 |
| 総評 | ★★★☆☆ | 自分を偽り、周囲に嘘をついた秘密が招く悲劇。切ない余韻が残るミステリー・サスペンスとしておすすめ。 |
その森に
高校のサマーキャンプで、高校生の男女4人が失踪する。そのうち2人は遺体で発見され、残る2人は行方不明のままだった。それから25年後、殺人事件の犠牲者の遺品から、失踪した妹が生きているかもしれないという希望を見出した検察官パヴェウは、再び捜査を始める。
| 原題 | W glebi lasu/The Woods |
| 制作国 | ポーランド |
| 公開年 | 2020年 |
| ジャンル | ミステリー/サスペンス/ドラマ |
| 監督 | レシェク・ダヴィド バルトシュ・コノプカ |
| 脚本 | アガタ・マレシンスカ ヴォイチェフ・ミウォシェフスキ |
| キャスト | グジェゴシュ・ダミエンツキ アグニェシュカ・グロホフスカ |
森の奥に隠されたやるせない秘密
- 失踪事件が起きた25年前と、現在の捜査が交互に描かれることで、少しずつ真相が明らかになっていきます。
- 物語は予想を裏切る展開で、「そういうことだったのね…」という驚きと、複雑な気持ちが入り混じる人間の愛とエゴに満ちたサスペンス。
- 過去と現在が入り混じるので最初は少し混乱したり、物語の進みもゆっくりに感じるかもしれませんが、全6話で短めなのでサクッと観られるのも嬉しいポイントです。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★★★☆ | 予想外の真実は最後までわからない。何とも言えない複雑な気持ちになる。 |
| テンポ感 | ★★☆☆☆ | 過去と現在の交錯や人物が多く、最初は少し混乱しやすくテンポがゆっくりに感じる場面も。 |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 森の不気味な描写や少しずつ明かされる真実で、最後までハラハラドキドキできる。 |
| 総評 | ★★★☆☆ | 予想外のオチで最後まで楽しめるが、テンポはゆったりめ。謎解きとドラマを程よく楽しめる安心して観られるサスペンスとしておすすめ。 |
ホールド・タイト
ワルシャワの裕福な住宅地で、高校生のアダムが親友の死をきっかけに謎めいた行動を取り始め、その後突然失踪してしまう。母親のアンナや同級生たちは、彼に何が起きたのかを調べ始める。
| 原題 | Zachowaj spokój/Hold Tight |
| 制作国 | ポーランド |
| 公開年 | 2022年 |
| ジャンル | ミステリー/サスペンス/ドラマ |
| 監督 | バルトシュ・コノプカ ミハウ・ガズダ |
| 脚本 | アガタ・マレシンスカ |
| キャスト | マグダレーナ・ボチャルスカ レシュク・リホタ |
無垢な顔に隠された、静かな悪意
- 親友の死とアダムの失踪、女性の連続誘拐事件など、いくつもの事件が複雑に重なり合い、物語は予測できない方向へと進んでいきます。
- 「その森に」の続編的なつながりはあるけれど、ストーリー自体は独立しています。
- 嘘や過去の事件が少しずつ明かされる中で、家族の絆が試されます。愛する家族の裏に潜む闇を描いたスリリングなミステリーです。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★★☆☆ | 衝撃のラストではないが、子どもたちの行く末が不安になる… |
| テンポ感 | ★★★☆☆ | 登場人物が多すぎて、相関関係がちょっと追いづらいが、テンポは悪くない。 |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 男女二人組の誘拐犯の存在がピリッと緊張感を演出。 |
| 総評 | ★★★☆☆ | インパクトはないが、ある意味一番怖いラスト。よくよく考えるとゾッとするサスペンスとしておすすめ。 |
Caught:摘発の先に
アルゼンチン・パタゴニア地方の美しい町、バリローチェで、少女の失踪事件が発生する。過去に汚職を暴いたジャーナリスト、エマ・ガライは、捜査を進める中で、地域社会で尊敬を集める財団のリーダー、レオ・メルセルが事件に関与している可能性を突き止める。
| 原題 | Atrapados/Caught |
| 制作国 | アルゼンチン |
| 公開年 | 2025年 |
| ジャンル | ミステリー/サスペンス/ドラマ |
| 監督 | ミゲル・コ―ハン エルナン・ゴルドフリード |
| 脚本 | ミゲル・コ―ハン アナ・コ―ハン マリア・メイラ ゴンサロ・サラヤ |
| キャスト | ソウルダッド・ビジャミル アルベルト・アンマン |
正義の心が、最大の罪になるとき
- 少女失踪事件を追うジャーナリストが、静かな町に潜む権力の闇と、自らの罪に対峙する静かな余韻を持った社会派サスペンスです。
- 「権力と報道」「真実と代償」
この作品は、今の社会に生きる私たちが向き合わざるを得ないテーマを描いています。“伝えること”の意味や重さを問いかけてきます。 - 主人公にモヤッとする瞬間もあるけど、重すぎず見応えがあります。社会派だけど最後まで観やすい、ちょうどいいバランスのドラマです。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★☆☆☆ | 派手なトリックや衝撃のラスト展開はなく、人間関係や社会構造の裏側が徐々に明らかになる。 |
| テンポ感 | ★★★☆☆ | 落ち着いたテンポで進むが、事件や調査の進行に応じてじわじわと緊張感が増す。 |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 社会的な制裁と私刑執行など法に縛られない正義が暴走する恐怖や不信感。 |
| 総評 | ★★★☆☆ | 程よいテンポと緊張感で最後まで引き込まれる。 社会の裏側と人間の心理を描いたバランスの良いサスペンス作品としておすすめ。 |
偽りの銃弾
元特殊部隊員のマヤは、夫ジョーが暴漢に襲われる現場を目撃してしまう。葬儀を終え、深い悲しみに沈むマヤだったが、ある日、自宅に設置した隠しカメラに、死んだはずのジョーの姿が映っていた。
| 原題 | Fool Me Once |
| 制作国 | イギリス |
| 公開年 | 2024年 |
| ジャンル | ミステリー/サスペンス/ドラマ |
| 監督 | デヴィッド・ムーア ニマー・ラシェッド |
| 脚本 | ダニー・ブロックルハースト シャーロット・コーベン |
| キャスト | ミシェル・キーガン リチャード・アーミテッジ |
謎と陰謀に翻弄される女性の戦い
- カメラに映っていたのは、本当に夫ジョーなのか。
もし彼が生きているのだとしたら、その目的は一体何なのか… - 26年前に起きた悲劇、姉クレアの死、そして刑事を襲う謎の失神。複数の謎が交錯し、少しずつ真実が姿を現す良質なサスペンス・ミステリー。
- 巨大企業の裏で蠢く金と権力の闇。この作品は、ひとりの女性の真実を求める行動力と復讐の物語。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★★★☆ | 真実は意外なものだが、勘のいいミステリー好きなら気付いてしまうかも… |
| テンポ感 | ★★★☆☆ | テンポは程よく、次々と不可解な出来事が起こるため、ついつい観てしまう。 |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 主人公を通して伝わる心理的スリルは高いが、全体の雰囲気は重すぎず、観やすい。 |
| 総評 | ★★★★☆ | 緊張感や謎解き要素を程よく楽しみたい人向け。本作は謎解き以上に、主人公の決死の選択を見守るサスペンス・ヒューマンドラマとしておすすめ。 |
SAFE 埋もれた秘密
医者のトムは、二人の娘と塀に囲まれた高級住宅街で暮らしていた。ある夜、長女のジェニーがパーティーに出かけたまま行方不明になる。トムは親友のピートと共に、自ら娘の捜索を始めるが、やがて“安全”と思われた街に隠された暗い秘密に巻き込まれていく。
| 原題 | Safe |
| 制作国 | イギリス |
| 公開年 | 2018年 |
| ジャンル | サスペンス/ミステリー/ドラマ |
| 脚本 | ダニー・ブロックルハースト ミック・フォード アレックス・ガンリー カーラ・クローン |
| キャスト | マイケル・C・ホール アマンダ・アビントン |
消えた娘が暴く、街と家族のもう一つの顔。
- 信頼していた人々の裏の顔が次々と明らかになり、誰が味方で誰が敵か分からない。そんな中、隠された秘密が少しずつ暴かれていく緊張感あふれるサスペンス。
- 娘を探す父トムの必死さや、家族を守ろうとする思い。そして、トムの親友ピートの献身ぶりがいいアクセントになっています。
- 全8話と少し長めではありますが、複雑な秘密や伏線が多く、テンポよく楽しめるので、サスペンス・ミステリー入門としても最適です。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★★☆☆ | 犯人は意外な人物だが、経験豊富なミステリーファンには予測可能かも…? |
| テンポ感 | ★★★★☆ | 住人たちの秘密が次々と明らかになり、スピーディな展開。 |
| 緊張感・スリル | ★★★★☆ | 娘の生死がかかった状況が緊迫感を生み、ラストまで引っ張る。 |
| 総評 | ★★★★☆ | 全体的にテンポよく楽しめるが、人物の行動づけにはやや弱さも…重すぎず軽すぎず、気軽に没入できるミステリードラマとしておすすめ。 |
ステイ・クロース
3人の子供の母親として暮らすメーガンは、幸せな日々を送っていた。ある日、玄関前にカードが置かれているのを見つける。そこには、彼女の秘密が記されていた。そんな中、カールトン・フリンという青年が、あるクラブを出た直後に失踪してしまう…
| 原題 | Stay Close |
| 制作国 | イギリス |
| 公開年 | 2021年 |
| ジャンル | サスペンス/ミステリー/ドラマ |
| 監督 | リンディー・ハイマン ダニエル・オハラ |
| 脚本 | ダニー・ブロックルハースト ローレンス・カスダン |
| キャスト | クシュ・ジャンボ ジェームズ・ネスビット リチャード・アーミテッジ |
誰もが何かを隠している…真実は、すぐそばに。
- ある失踪事件をきっかけに、それぞれの登場人物が抱える忌まわしき過去が明かされていきます。真実が見えそうで見えない複雑に絡み合う嘘と秘密…
- ラストには、「まさかこの人が…!」という衝撃の真実が待ち受けています。予想を裏切る展開と繊細な人間描写が見事に融合した良質なヒューマン・ミステリー。
- 派手さはないですが、張り巡らされた伏線と余韻を残すラストは一見の価値ありです!
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★★★★ | 二段構えの衝撃ラスト。最後の1分まで見ないと本当の面白さは味わえない。 |
| テンポ感 | ★★★☆☆ | 物語は、登場人物たちの過去や関係性を紐解きながら描かれているため、テンポは比較的ゆっくりめ。 |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 風代わりなキャラクターが少々雑音になっており、ミステリーとしての緊迫感は薄い。 |
| 総評 | ★★★★☆ | 意外な真犯人や事件の真相が最後まで明かされず、作品に没入しながら楽しめるミステリードラマとしておすすめ。 |
ジャスト・ワン・ルック
グレタは、夫ヤツェクの昔の写真を偶然見つける。そこには見知らぬ人々と写る夫の姿があり、唯一一人の女性だけが赤いバツ印で隠されていた。問いただした直後、ヤツェクは突如姿を消してしまう。
| 原題 | Tylko jedno spojrzenie/Just One Look |
| 制作国 | ポーランド |
| 公開年 | 2025年 |
| ジャンル | サスペンス/ミステリー/ドラマ |
| 監督 | マレク・レフキ モニカ・フィリポヴィチ |
| 脚本 | アガタ・マレシンスカ マツィエイ・コワレフスキ |
| キャスト | マリア・デブスカ ツェザリ・ウカシェヴィチ |
- 一枚の写真をきっかけに平凡な日常が崩れ始め、夫の過去、そして主人公自身の封印された記憶までもが徐々に暴かれていきます。
- 現在進行形で描かれる誘拐事件と15年前の殺人事件と火災事故を軸に展開される手に汗握る展開が繰り広げられます。バイオレンスでスリリングな息つく暇もないサスペンス!
- 今作に登場するヒットマンは、冷酷無比なプロフェッショナル。感情の揺れも隙もなく、手段を選ばない一挙手一投足がとてつもなく冷たく、恐怖を覚えます…
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★☆☆☆ | 驚くようなどんでん返しはないが、信じていたものが崩れていく恐怖感。 |
| テンポ感 | ★★★★☆ | ジェットコースターのような勢いで、最後まで駆け抜ける。 |
| 緊張感・スリル | ★★★★★ | 誘拐事件と冷酷なヒットマンの存在が夫ヤツェクの命を脅かす。ハラハラ・ドキドキの追跡劇が緊張感を持続させる。 |
| 総評 | ★★★★☆ | 心理を揺さぶるスリルと、圧倒的なバイオレンス描写。息つく間もないジェットコースター・サスペンスとしておすすめ。 |
忽然と
10年前、恋人と兄を同時に亡くした青年ギョーム。深い喪失の痛みを抱えながらも、新たな人生を歩もうとしていた矢先、今度は恋人のジュディスが忽然と姿を消してしまう。
| 原題 | Disparu à jamais/Gone for Good |
| 制作国 | フランス |
| 公開年 | 2021年 |
| ジャンル | サスペンス/ミステリー/ドラマ |
| 監督 | フアン・カルロス・メディナ |
| 脚本 | ダヴィド・エルカイム ヴァンサン・ポワミロ |
| キャスト | フィネガン・オールドフィールド 二コラ・デュボシェル |
再び失われた愛。その謎が、10年前の真実を暴き出す。
- 愛、後悔、罪、裏切り…人間の弱さや複雑さを描いた、なんとも悲しくやるせない哀愁漂うサスペンスミステリー。
- サスペンスを楽しみつつ、観ているだけでフランスの街にいるような気分になれます。美しい街並みの情緒も堪能できる点は大きなプラス!
- 全5話と短く、失踪事件と過去の秘密が緻密に描かれるため、最後まで緊張感が途切れないところも◎。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★★☆☆ | 真実は、驚きよりも哀愁と悲哀を身にまとっている。 |
| テンポ感 | ★★★☆☆ | 全5話と短く、無駄な場面がなくバランスの良い構成。ただ、過去と現在が入り混じるため、苦手な人もいるかも… |
| 緊張感・スリル | ★★★☆☆ | 緊張感よりも、哀愁と切なさに浸れる。 |
| 総評 | ★★★☆☆ | 次々と明らかになる知られざる恋人の過去、そして10年前の真実。苦い後味の残るミステリーサスペンスとしておすすめ。 |

今回紹介する作品の中で、一番印象的なエンディングです。
ザ・ストレンジャー
二人の息子と幸せな家庭を築いていたコリンヌとアダム夫妻。ある日、アダムのもとに現れた見知らぬ女性が、コリンヌに関する秘密を告げる。アダムがそのことを問い詰めた直後、コリンヌは忽然と姿を消してしまう。
| 原題 | The Stranger |
| 制作国 | イギリス |
| 公開年 | 2020年 |
| ジャンル | サスペンス/ミステリー/ドラマ |
| 監督 | ダニエル・オハラ ハンナ・クイン |
| 脚本 | ダニー・ブロックルハースト ミック・フォード |
| キャスト | リチャード・アーミテッジ シヴォーン・フィネラン |
平和な家庭に忍び寄る謎。
- 妻の失踪、アルパカの遺体、そして次々と明らかになる不可解な出来事…秘密が暴かれるテンポが凄まじく、休まる暇がないノンストップ・ミステリー。
- アダムに妻の秘密を告げた“謎の女性”
彼女の正体は?目的は一体何なのか?その謎が気になって、ついつい観てしまいます。 - 全体的にストーリーは面白く引き込まれるけれど、ラストは大どんでん返しというより、静かで切ない結末。オチに派手な衝撃を期待しないほうが◎。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★☆☆☆ | 驚きや衝撃はあるが、どんでん返しというよりも“秘密が暴かれる過程”にフォーカス。 |
| テンポ感 | ★★★★★ | 次々に不可解な出来事が起き、事件が少しずつ明らかになる構成。全8話があっという間。 |
| 緊張感・スリル | ★★★★☆ | 母親を探す息子と父親の必死さが、最後まで緊張感を途切れさせない。 |
| 総評 | ★★★★☆ | 「どんでん返し度」は控えめだが、ラストまでの怒涛の展開が見応えあり。休む間もなく展開する、ブレーキの利かないノンストップ・ミステリーとしておすすめ。 |
イノセント
10 年前、クラブの喧嘩の末に誤って殺人を犯してしまった男マテオ。彼は刑務所を出て、妻オリビアと平穏な人生を取り戻そうとしていた。そんな矢先、突如としてオリビアが失踪してしまう。
| 原題 | El inocente/TheInnocent |
| 制作国 | スペイン |
| 公開年 | 2021年 |
| ジャンル | サスペンス/ミステリー/ドラマ |
| 監督・脚本 | オリエル・パウロ |
| キャスト | マリオ・カサス アウラ・ガリード |
人間の欲望と権力…社会の裏に隠された地獄。
- オリエル・パウロ監督が手掛けるサスペンス。監督の名前だけで、一定の面白さと緊張感は保証されていると言っても過言ではありません!
- グロ描写も容赦なく、全体的に暗い雰囲気が漂う重厚な作品で、題材も極めて過激なため注意が必要です。
- 各エピソードごとにメインキャラクターを配置し、登場人物の紹介やストーリーが丁寧に整理されているため、まるでパズルがハマっていくような爽快感も味わえます。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| どんでん返し度 | ★★☆☆☆ | 緻密に計算された脚本と演出。どんでん返しというよりは、社会的テーマや問題提起を重視した構成。 |
| テンポ感 | ★★★★☆ | 各エピソードごとに登場人物の裏側が垣間見える。「そこが繋がるのか!」と、毎話新しい発見がある。 |
| 緊張感・スリル | ★★★★☆ | 重苦しい空気感の中で、危険な組織がらみの事件が常に緊張を煽り続ける。 |
| 総評 | ★★★★☆ | 緻密な伏線と重厚な題材が、最後まで緊張感を途切れさせない。パズルを合わせるような緻密なサスペンスとしておすすめ。 |
まとめ
ハーラン・コーベン作品の最大の魅力は、いくつもの事件が複雑に重なり合い、まるでパズルのように絡み合っていく脚本の妙にあります。
登場人物たちが抱える嘘や秘密が少しずつ明かされ、“過去に何が起きたのか”という謎と、いままさに進行している失踪事件や殺人事件とのつながりが徐々に浮かび上がってくる、この過程がたまらなくミステリアスなんです。
事件がきれいに絡み合うこともあれば、全く関係ない事件が出てくることも。秘密が少しずつ明らかになるたびに、過去と今の事件がつながるかどうか気になってついつい観ちゃうんです。
スリル満点で謎だらけ、ドキドキハラハラが止まらないミステリー・サスペンスをぜひ楽しんでください!




