
夏だ!ホラーだ!ということで、今回は実在の事件を基に制作された最高に怖いホラー映画を10本紹介します!実話を基にしているいうだけで、何倍もリアルに感じてしましますよ!
もちろん、映画で描かれる全てが真実とは限りません。脚色を施し、フィクションとして成立させています。それでも、やはり“実際に起きた事件をベースとしている”と聞くと、怖いという感情と共に興味が沸いてしまうのは人間の性!
それでは、肝を冷やしに先に進んでみましょう!
死霊館
1950年代から活動していた心霊研究家のエドとロレイン・ウォーレンの体験を題材とする。
監督 | ジェームズ・ワン |
脚本 | チャド・ヘイズ ケイリー・W・ヘイズ |
製作総指揮 | ウォルター・ハマダ デイブ・ノイスタッター |
プロデューサー | トニー・デローザ=グランド ピーター・サフラン ロブ・コーワン |
キャスト | ヴェラ・ファーミガ パトリック・ウィルソン |
配信 | U-NEXT,Hulu |
ロードアイランドの田舎の農家に引っ越したペロン一家は、新しい生活を期待していた。しかし、しばらくすると奇妙な現象が次々に起こり始める。午前3時7分に止まる時計、家に入りたがらない犬、そして地下室に漂う不穏な気配。困った家族は、心霊研究家のエドとロレインに助けを求める…
この作品は、幽霊や悪霊の話でありながら、決してぶっ飛んだ展開ではなく、恐怖は静かにゆっくりと積み重なっていきます。ジャンプスケアにもグロ表現にも頼らず、じわじわと心に迫ります。
特に素晴らしいのはウォーレン夫妻の存在感。人々が困った時、窮地に陥った時に駆け付けるヒーローのような存在です。彼らが来ただけでもう大丈夫という安心感があります。
シリーズ全体が素晴らしく、必ずしもすべてが実話というわけではありませんが、実際の出来事にインスパイアされています。他のホラー作品と比べても、質感やトーン、余韻の残し方、全てにおいて群を抜いた上質なホラー作品です。
エミリー・ローズ
ドイツで1976年に実際に起きたアンネリーゼ・ミシェルのエクソシズム事件を題材とする。
監督 | スコット・デリクソン |
脚本 | ポール・ハリス・ボードマン スコット・デリクソン |
製作総指揮 | アンドレ・ラマル テリー・マッケイ デヴィッド・マックイルヴェイン ジュリー・ヨーン |
プロデューサー | ポール・ハリス・ボードマン ボー・フリン |
キャスト | ジェニファー・カーペンター ローラ・リニ― トム・ウィルキンソン |
配信 | U-NEXT,Amazonプライムビデオ,Netflix |
エミリー・ローズ、大学に通う彼女は、突然奇妙な現象に襲われる。それ以来、幻覚や幻聴を起こし、奇行を繰り返したが、医療は役に立たなかった。そのためこれを悪魔の仕業とし、悪魔祓いにより救おうとした神父ムーアだったが、失敗に終わる。そして、彼女は命を落としてしまう…
果たして本当に悪魔憑きだったのか、それとも治療可能な医学的問題だったのか。裁判シーンと回想が交互に描かれ、エミリーが経験した恐怖が描かれます。取り憑かれた描写はかなり怖いんですが、決してやりすぎではなく、静かなリアリティを保っています。
また、エミリーを演じたジェニファー・カーペンターの迫真の演技が素晴らしい!彼女の演技に自然と目が離せなくなりますよ!
そして、そのエミリーの中にいるのは、ただの悪ではありません。「ラスボス級」の存在とだけ言っておきます。じわじわ迫る静かなホラーが好きな方におすすめの一本です。
悪魔の棲む家
1974年にロングアイランドのアミティビルで起きた一家惨殺事件を題材とする。
オリジナル版
監督 | スチュアート・ローゼンバーグ |
脚本 | サンドール・スターン |
原作 | ジェイ・アンソン |
製作総指揮 | サミュエル・Z・アーコフ |
プロデューサー | ロナルド・サランド エリオット・ガイシンガー |
キャスト | ジェームズ・ブローリン マーゴット・キダ― |
配信 | × |
1974年、デフェオ一家の長男が突如として一家を惨殺する。その1年後、新しい家族がその家を購入するが、その夜から怪奇現象が起き始める。彼らの子供は「ジョディ」という名前の少女が家にいると言い、父親は徐々にピリピリし始め、やがて暴力的になっていく…
この作品は、『シャイニング』にも通じる展開で、描かれているのは父親の狂気への転落。屋敷ホラーでありながら、サイコスリラー的な要素が楽しめるのも魅力。また、クラシックなフィルムの質感、薄暗い照明、アナログ効果など古典ホラーらしい雰囲気が堪能できます。
リメイク版
監督 | アンドリュー・ダグラス |
脚本 | スコット・コーサー |
製作総指揮 | デヴィッド・クロケット テッド・フィールド |
プロデューサー | マイケル・ベイ アンドリュー・フォーム ブラッド・フラー |
キャスト | ライアン・レイノルズ メリッサ・ジョージ クロエ・グレース・モレッツ |
配信 | U-NEXT,Amazonプライムビデオ(プレミアム) |
もっと派手な演出やジャンプスケアが欲しい方は、リメイク版のアミティビル・ホラーがおすすめです。ライアン・レイノルズ、クロエ・グレース・モレッツ主演ながらB級感満載漂う作品ですが、意外と楽しめる一本です。
エクリプス
1991年、スペインのマドリードで起きた“ヴァジェカス事件”を題材とする。
ヴェロニカは、高校生でありながら、仕事で忙しい母親の代わりに弟妹の面倒を見ていた。そんなある日、学校の友人と共に降霊会を試みる。それは、亡くなった父親に会いたいという一心だったが、思わぬ存在に呼びかけてしまう。その夜から彼女は幻覚と声に悩まされるようになり…
監督 | パコ・プラサ |
脚本 | フェルナンド・ナバーロ パコ・プラサ |
製作総指揮 | マリア・アングロ エンリケ・ロペス・ラビニュ |
プロデューサー | エンリケ・ロペス・ラビニュ |
キャスト | サンドラ・エスカセナ |
配信 | Netflix |
この作品は悪魔祓いの物語ではなく、悪霊に憑かれた少女の話です。一番辛いのは、誰も彼女の話を信じてくれないこと。神父や霊媒師が助けに来ることもない、孤独がどんどん深まる様子は切なく、なんとも胸が締めつけられます。
エミリー・ローズ同様、普通の少女が変貌していく様は、リアルかつ身近に感じてしまい、恐怖が増幅。
スペイン警察が初めて“超常現象の可能性を正式に発表した事件”とされている点も、印象的ですよね。エンドロールの実際の写真が生々しく、さらに恐怖を感じます。
ポゼッション
ユダヤの民間伝承である“ディブク箱(Dybbuk Box)”を題材とする。
ガレッジセールで古い木箱を手に入れた少女エミリー。それ以来、彼女は何かに憑りつかれたかのように箱に依存し始める。次第に性格までも変わっていく娘に父親は箱を取り除こうと試みるが…
監督 | オーレ・ボールネダール |
脚本 | ジュリエット・スノードン スタイルズ・ホワイト |
製作総指揮 | スタン・ワートリープ ピーター・シュレッセル ジョン・サッキ |
プロデューサー | サム・ライミ ロバート・タパート J・R・ヤング |
キャスト | ジェフリー・ディーン・モーガン キーラ・セジウィック |
配信 | U-NEXT |
この作品の魅力は、娘と父親との絆!しっかりとしたホラー描写もありつつ、苦手な方でも比較的観やすい作りとなっています。
「スーパーナチュラル」や「ウォーキング・デッド」のジェフリー・ディーン・モーガンの安心感、そしてエミリーを演じたナターシャ・カリスの迫真の演技も見ごたえあり!
実際、この映画には何千匹もの本物の蛾が使われているという演出のこだわりにも驚かされます。プロデューサーは「スパイダーマン」シリーズのサム・ライミ!それだけでも一定の信頼感がありますよね。
NY死霊捜査官
元NYPD警部補のラルフ・サーキによる回顧録を題材とする。
自分の子供をライオンの檻に投げ込む母親。他にも多数の奇妙な事件が重なる中、ニューヨーク市警のサーキ刑事は“何か”を見たり、声を聞いたりし始める。ある時、謎の神父メンドーサが現れ、「これはただの狂気ではなく“悪霊”の仕業だ」と告げる。そして、サーキは神父と共にそれに立ち向かうことに…
監督 | スコット・デリクソン |
脚本 | スコット・デリクソン ポール・ハリス・ボードマン |
原作 | ラルフ・サーキ |
製作総指揮 | マイク・ステンソン チャド・オマン ポール・ハリス・ボードマン グレン・S・ゲイナー ベン・ウェイスブレン |
プロデューサー | ジェリー・ブラッカイマー |
キャスト | エリック・バナ エドガー・ラミレス ショーン・ハリス |
配信 | Netflix |
刑事ドラマと悪魔祓いが融合した作品。R18でありながらも、直接的なグロ描写は少ないダークで気持ちの悪さが漂うオカルトホラーです。ただし、猫好きの人にはちょっと注意が必要なシーンが一か所だけあります。
神父役のエドガー・ラミレスがクールでスタイリッシュな存在感を放っていて、その雰囲気がコミックから出てきたかのような不思議な魅力を持っています。
また、「ミッション・インポッシブル」シリーズでもおなじみのソロモン・レーン役のショーン・ハリスがラスボスとして登場します。彼の声色や表情は、いつ見ても迫力があり、この作品の不気味さに拍車をかけていますよ!
死霊院 世界で最も呪われた事件
2005年に実際にルーマニアで起きた事件を題材とする。
修道女アデリーナが悪魔祓いの最中に命を落とし、神父は殺人容疑で逮捕された。その事件を取材するためにルーマニアを訪れたジャーナリストのニコールは、取材を続ける中で奇妙な体験をすることに…
監督 | ザヴィエ・ジャン |
脚本 | チャド・ヘイズ ケイリー・W・ヘイズ |
製作総指揮 | ジム・セイベル ビル・ジョンソン アラ・ケシシアン D・J・グゲンハイム |
プロデューサー | ピーター・サフラン レオン・クラランス |
キャスト | ソフィー・クックソン |
配信 | Amazonプライムビデオ |
意外にも物語は静かに進行していきます。悪魔憑きや祓いについて、解説なども交え、丁寧な作りになっています。ただ、ジャンプスケアが多く、少々不快な描写もあるので、そこだけ気を付けてください。
悪魔の憑依経路を探っていく探偵のような要素もあり、そして、最後にはしっかり大立ち回りの悪魔祓いも見せてくれますよ!
どこか“土地そのものが記憶している”ような、古い森や石造りの教会、東欧の重く湿った空気が感じられるホラーが好きな人には刺さるかもしれません。
エクトプラズム 怨霊の棲む家
1987年、コネチカット州サウジントンに住んでいたスネデカー一家の実際の体験を題材とする。
がん治療を受ける息子のために、コネチカット州の賃貸住宅に引っ越してきたキャンベル一家。すると、やがて息子のマットが奇妙なものを見たり、声が聞こえ始める。その家は、かつて葬儀場として使われており、邪悪なものが家に潜んでいたのだった…
監督 | ピーター・コーンウェル |
脚本 | アダム・サイモン ティム・メトカーフ |
製作総指揮 | スコット・ニーマイヤー ノーム・ウェイト スティーヴ・ウィットニー |
プロデューサー | ポール・ブルックス アンドリュー・トラパーニ ダニエル・ファランズ ウェンディ・ローズ |
キャスト | ヴァージニア・マドセン カイル・ガルナー |
配信 | U-NEXT |
この作品は、オカルト・ホラー・ミステリーと、混ざり合った印象を受けます。なんとも不気味な家の歴史を探っていく過程や霊を退治するための方法は、「スーパーナチュラル」を彷彿とさせます。
ただし、ジャンプスケアに頼りすぎていると感じる部分がありました。特に突然の音での驚かせ演出が多く、怖いというより腹が立ってきます(笑)
不気味な顔、大きな物音、急な衝撃音など、典型的なホラーといった感じです。
実際の事件にはウォーレン夫妻が関わっていましたが、映画には登場しません。
ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷
カリフォルニア州サンノゼにひっそりと佇む、不気味で謎めいた屋敷を題材とする。
ライフルで財を成したウィンチェスター一家。しかし、婦人は夫と娘を早くに亡くした。そして、それはウィンチェスター銃によって命を奪われた者たちの呪いが原因だと考え、恐怖と執着に突き動かされ、彼女は家を増築し続けた。その目的は、悪霊を家の中に閉じ込めることだった…
監督 | スピエリッグ兄弟 |
脚本 | スピエリッグ兄弟 トム・ヴォーン |
製作総指揮 | ベネディクト・カーバー ダニエル・ダイアモンド トビン・アームブラスト マイケル・バートン |
プロデューサー | ティム・マクガハン ブレット・トンバーリン |
キャスト | ヘレン・ミレン ジェイソン・クラーク |
配信 | U-NEXT |
物語は、彼女の精神状態を調べるために派遣されてきた医師のエリックを通して描かれます。この映画は確かに「家」が中心の物語ですが、本質的には、過去と向き合う一人の男と贖罪を背負う女性の物語。
ジャンプスケア的な驚かし要素と怖さはやや演劇的で、心の底からぞっとするようなものではないかもしれませんが、屋敷の面白い構造のせいもあって、アトラクションやお化け屋敷のような面白さがあります。
どこか上品でおしゃれで、グロもないため、比較的観やすい作りとなっています。主演のヘレン・ミレンの存在感がそう感じさせているのかもしれませんね。
ザ・ライト エクソシストの真実
バチカンで実際に行われているエクソシストの訓練を題材とする。
アメリカ人の神学生・マイケルは、恩師の勧めでローマへ渡り、バチカンのエクソシズム研修に参加する。そこで彼は、ベテランのエクソシストであるルーカス神父と出会い、その静かで過酷な悪魔祓いの現場に同行することになる…
監督 | ミカエル・ハフストローム |
脚本 | マイケル・ペトロ―ニ |
原作 | マット・バグリオ |
製作総指揮 | ロバート・ベルナッキ |
プロデューサー | トリップ・ヴィンソン ボー・フリン |
キャスト | アンソニー・ホプキンス コリン・オドナヒュー |
配信 | U-NEXT,Amazonプライムビデオ |
派手なジャンプスケア演出や特殊効果はほとんどなく、俳優の演技により、静かな狂気を演出しています。ホラー映画が苦手な人でも比較的観やすく、ゆっくりと、心理的にじわじわと迫ってくる恐怖を描いています。
むしろこれは、一人の青年が神父、そしてエクソシストとして目覚めていく物語。信じること、疑うこと――その間にある不安や悩みに焦点が当てられています。
アンソニー・ホプキンスが作品に重厚さを加えています。また、新米神父を演じたコリン・オドナヒューも未熟だけど、静かな強さを秘めた主人公を好演してまいますよ!
まとめ

今回は、実際の事件を基に制作されたホラー映画を10本紹介してみました!みなさんの観たい作品リストに、新しい映画が加わったら嬉しいです。
……もしくは、怖がりな人は避けるリストになったかもしれませんが(笑)
今回紹介した作品の中では、やはり「死霊館」が一番おすすめです。怖さ、演出、シナリオ全てにおいてハイクオリティ。ホラーにしては珍しく繰り返し見ている作品です。
リアル路線での一番のおすすめは、「エミリー・ローズ」です。裁判ものであるということ、地に足の着いた行き過ぎない演出など、全体的に物語としての面白さが際立っています。
怖い映画を観て、気持ちをリフレッシュしてこの暑い夏を乗り切りましょう!!
最後まで、読んでいただきありがとうございました。